最初は、1977年に現代美術を中心とした作品の収集・保管・展示などを目的として万国博美術館にあったのですが、2004年にシーザー・ペリアンドアソシエーツの設計で、、現在の中之島に地下型美術館としてたてられました。
地上は、ステンレスの竹林となっており、地上には美術館はありません。地下が美術館で、
地下一階は受付、レストラン、ミュージアムショップ、育児室などがあり、地下2階と3回が展示室になっています。
竹林ですから、中にかぐや姫がいるかもしれません。
入り口の1階から入り、エスカレータで地下へ行きます。
私は、勝手にかぐや姫を期待していたのですが、エスカレーターから降りたところに、やはりかぐや姫(ヘンリー・ムーアの彫刻ナイフ・エッジ)が出迎えてくれました。
では、4つの楽しみ方を紹介します。
●楽しみ方 その1
ステンレスの竹林はモダンで大阪に似合わない気もしますが、それも良しです。
天に向けて羽ばたくように竹林が組まれていますので、
天使の羽のようにも見えてきます。
中に入り、エスカレータで下ると地下の大空間が出迎えてくれます。
最初は、かぐや姫ことヘンリームーアの彫刻があります。
ぐるっと周りを歩いてみましょう。
正面から見ると3.5mもあり、見上げますが、
横から見ると薄いので、ナイフ・エッジと名前がつけられたようです。
地下1階~3階まで吹き抜けの大空間があります。
そこには、つきでた場所に、椅子がありますので、
正面のジョアン・ミロの大壁画「無垢の笑い」を座ってじっくり見てみましょう。
確かに迫力はあるのですが、私には目が多くあるような気がして
ゲゲゲの鬼太郎の妖怪百目を思い出し、
私のやましい心の部分を見透かされているようで、気持ちがいい作品とは感じませんでした。
しかし、自分が好きでない作品に出会うことも、それもまた偶然の出会いです。
楽しみましょう!
●楽しみ方 その2 展示会 藤本由紀夫+/-
今回は、 先週に引き続き藤本由紀夫の作品を紹介します。
作品名は、「ブラス/マイナス」ですが、巨大な空間に、213台のBOSEの「WAVE MUSIC SYSTEM」が配置され、近づくとそれぞれの1台1台から、ビートルズの全曲(すべて異なった曲目)が聞こえてきます。
私も藤本由紀夫も1950年の生まれで、ビートルズによって音楽に目覚め、ビートルズが青春であった世代です。それぞれの曲目を聞いていると懐かしい日々を思い出します。
しかし、遠くから聴くと、すべての音が混ざり合い、
「ゴーッ」という大きなノイズ音となって聞こえてきます。
「心地よい音楽」と「ノイズ」の同居している状態は、
私にとっては、まったく新しい経験ですので、
なかなか言語化することはできません。
私の想像を超えたこの新しい体験、やったね!
これが私の正直な感想です。
●楽しみ方 その3 COOECTION(収集された作品の展示)
今回は、藤本由紀夫展にあわせて、抽象的な純粋性を表現した作品が展示されています。
マルセル・デュシャンの「L.H.O.O.Q.」や荒川修作の「あらゆることを忘れよ」等
61点が現在展示されています。
次回、1枚の絵でデュシャンの絵を取り上げ、
現代芸術を考えて見ます。
現代の作品は、本当に難解で、純粋に楽しむことは大変です。
その理由は、通常、芸術作品を前にして、私たちは、脳の感情システム
の大脳辺縁系で直感的に把握しようとします。
しかしながら、現代の作品は、前頭前葉で考えることー頭で考えることを
鑑賞する側に要求します。そのために、脳全体をフル回転しなくてはなりません。
脳は一生懸命に理解しようとしますが、
従来の絵画の枠を超えようとしている現代の芸術作品は簡単に理解できません。
「まあ、これもありか」と思うしかありませんが、
一方、シャーロック・ホームズのように虫眼鏡をもって、
犯人をじっくり推理していく楽しみもあります。
今年、12月18日~2008年2月11日まで、
「開館30周年記念 コレクションによる全館展示」があります。
ここで、私もシャーロックになり、現代芸術作品に出う中で、
ゆっくりと推理を楽しみたいと思います
●楽しみ方 その4 レストラン クイーン・アリス アクア
現代美術を鑑賞すると頭が非常に疲れます。
そのような時は、おいしい食事を楽しみましょう。
この美術館には、フレンチの鉄人、食と美の融合-石鍋裕シェフがプロデュースしたレストランがあります。
東京の東京国立近代美術館にも同じレストランがあり、東京は白が基調のレストランですが、
このレストランは、白と赤の2色でコーディネイトされた素敵なレストランです。
また、2ヶ月に1回、ミニコンサートも開催され、
食・美・音の三位一体の時を楽しむことができます。
入り口は、美術館からも入れますが、館外からも直接入ることができます。
営業時間は、11時~20時(火~土)、11~17時30分(日・祝日)
合掌 山さん
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