最初は、三宮の花時計前の交差点にある 一色邦彦(1935年~)の「潮風(ブロンズ 1986年設置」です。
細長い手足とあどけない顔もった「潮風」はさわやかな美しさですね。
ですが、体の頭、胴、足、手の方向がそれぞれ異なります。
なんだか妙に体に力が入ります。見ていると、自然首を曲げて見たくなる作品です。 微妙な姿勢でバランスをとりながら、三宮の交差点に潮風を運んできています。

私が大好きな日本の代表的な彫刻家 佐藤忠良(1912年~ )の「帽子・裸婦(ブロンズ1981年 設置)です。
神戸にぴったりの彫像ですね。
モダンで凛とした神戸の女性を思い浮かべる素敵なビーナスです。
物憂げに下を見ていますが、何を思っているのでしょうか。神戸の街の素敵な思い出に浸っているのかもしれません。
なにともいいようがない、怖さを感じます。
その生々しさに、生命感を感じます。
女性の彫刻家ということで、男性の作品とは異なる雰囲気がありますね。
だらりと前にのびた両腕。
傾いた体と頭。
エキゾチックな表情。
荒々しい質感。
思わず「ドキッ!」とさせられるビーナスです。
最初に出会うのが、船越保武(ふなこしやすたけ 1912年~2002年) シオン(ブロンズ 1981年設置)です。
最初に船越の作品に出会ったのは彼の故郷盛岡の岩手県立美術館での「船越保武のコレクション」でした。
その作品からにじみ出る「聖なるオーラ」の衝撃は今でも忘れることができません。
この「シオン(神に約束された地)」にも同じオーラがあります。表情は、船越がイタリアのアッシジで雨中に出会ったといわれる「幻の聖女クララ」の顔そのものです。
神戸にこのような精神性の高い船越の作品が設置されていることは、神戸の誇りです。
エネルギッシュで、右足を前にして、伸びやかに両手を左右に大きく広げた動きは、まさしく海の賛歌を体全体で表現しています。
見ていて、こちらもその若々しい力をもらえるようなすがすがしい気持ちになりますね。
「花と彫刻の道」の一番海側においてあります。
ここまで散歩をすると多少疲れがでてきます。
この「海の栄え」を見て、元気をだしましょう。
ウィッツィ美術館にあるボッティチェリの「ビーナスの誕生」を思い出させる作品ですね。
高さが230cmあり、まさしく存在感のある神戸のビーナスそのものです。
同様なものが姫路市立美術館他にも展示されいます。
神戸市庁舎の24Fに喫茶店とレストランがありますので、行ってみましょう。
今回は喫茶店「カフェ コンフォート」で休憩をとりました。
写真にあるように24Fからの神戸の景観はいいですよ。
アイス紅茶(380円)を飲みながらくつろいでみませんか。
なお、この庁舎の1F階には、ロダンの「青銅時代」、マイヨールの「着衣のフローラ」、佐藤忠良、船越保武の作品が展示されています。
神戸の三宮は今まで散歩してきたように、すばらしいコレクションが野外に展示されています。
ぜひ、一度ゆっくり散歩して、美を味わい、感動し、驚かされ、癒されませんか。
そういう時が、一番贅沢ではないでしょうか。
合掌 山さん
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