
これを巷では「一村病」と呼んでいるそうですが、見事にかかっています。
ずいぶん前ですが、NHKの「日曜美術館」で田中一村の番組があり感動していたら、
ちょうど西宮市立大谷美術館で「田中一村展」が開催され、見に行きました。
そのときの感動は今でも忘れることができません。
作品を見ていると、涙が自然に出てくるのです。
奄美の自然(植物、鳥、魚など)を中心に描いているのですが、作品の向こう側から私の心に切々と訴えてくる何かがにあるのです。
一村は、お金や地位や名誉のために描くのではなく、己の良心に基づいて、命をかけて作品を描き続けた人です。
きっと奄美の自然を通して、一村は人間世界を超えるものを描いたのではないでしょうか。小林照幸はそれを「神を描いた男」と表現しています。
上の絵は「アダンの木」という作品ですが、浪の音が聞こえてきませんか。
この浪は生きているように感じませんか。
私の心にはこの生きている浪の音が確かに聞こえてきます。
ひとつの芸術作品がこんなにも凄いものかと感動を超えた経験ができるーそれが一村の作品です。
奄美大島には、近年田中一村の作品を展示している美術館ができたそうです。
今年中にはぜひこの美術館で一村の作品にもう一度出会いたいと思います。
興味があれば、下記をクリックしてください。
田中一村記念美術館
また、一村の生きてきた人生を知るには「アダン」という映画(DVD)をお勧めします。
私も購入しました。画家であり、俳優である榎本孝明の演技は、一村の壮絶な人生を見事に演じています。
一村に関して多くの本が出版されています。
・田中一村 『田中一村作品集―NHK日曜美術館「黒潮の画譜」』 日本放送出版
・中野敦夫 『アダンの画帖―田中一村伝』 南日本新聞社編 、小学館
・小林 照幸 『神を描いた男・田中一村』 中央公論社(〈中公文庫あり)
・加藤邦彦 『田中一村の彼方へ―奄美からの光芒』 三一書房
・『日本のゴーギャン田中一村伝南日本新聞社〈小学館文庫
・湯原かの子 『絵のなかの魂―評伝・田中一村』 新潮社
・『田中一村作品集《新版》』日本放送出版協会
私は、黒潮の画譜、神を描いた男、日本のゴーギャン田中一村伝、絵の中の魂を購入しました。
インターネットでも一村に関するサイトが多くありますが、下記のサイトをお勧めします。
1)一村の作品集(孤高の日本画家「田中一村」)
2)一村の本・全般(田中一村と私)
3)奄美大島と一村(田中一村超マニアックコース )
4)一村と家族・人生(田辺サイト )
合掌 山さん
0 件のコメント:
コメントを投稿