2007年8月21日火曜日

神戸市立博物館の楽しみ方

今回は神戸市の京町筋にある「神戸市立博物館」の楽しみ方を紹介します。 三宮駅から京町筋を海へ向かって10分ほど歩くと、ギリシャ建築風の建物が右側に見えてきます。

入り口には、右の写真のように両手を広げて「ロダンのジャン・ド・フィエンヌ」が迎えてくれます。

この博物館は神戸市立南蛮美術館と考古館とが統合されて、1982年に開館しました。

博物館と名前がつけられているように、常設展では古代から現代まで、神戸市から出土された国宝絵画銅鐸をはじめとして多くの歴史を伝える展示物があります。歴史を学ぶにも最適なところです。

震災後、復興に1年かかりましたが、それ以降は古今東西の名画が神戸で見ることができるようになりました。具体的には、2004年は「フェルメールの画家のアトリエ」、昨年は「ダビットのナポレオン」が、そうして今年は「マネのモリゾ」に出会うことができました。

最近の私にとっては、博物館という名前になっていますが、「神戸の美術館」というイメージですね。

では、この博物館での楽しみ方を紹介します。

その1 南蛮美術を見る
南蛮美術の収集・研究家であった池永孟(いけながはじめ)のコレクションー狩野内膳の南蛮屏風等4500点が神戸市へ寄贈され、現在この博物館に展示されています。

昔、教科書にのっていたあの絵、「聖フランシスコ・ザビエル像」がこの博物館にはあります。
懐かしい気持ちになりました。

そうかここにこの絵はあったんだ!
絵を見るとなにやら下に文字があいてあります。

「さんふらぬしすこさべりうすさからめんと」と万葉仮名で書いてあるとのことですが、よくわかりません。
それよりも「十字架のキリスト」を支え、
神への燃える愛の象徴である「赤の心臓」。
そうして、
ザビエルの口からでている言霊「満ちたれり、主よ 満ちたれり」が私には強く印象に残りました。


その2 特別展を観るー西洋の青 プルシアン・ブルー紺青をめぐって

絵の具の色「青」にフォーカスを当て、日本人の画家が使っていた「露草や藍の青ー日本の青」から「プルシアンブルー 西洋の紺青(1704年 ベルリンで合成顔料として発見)」が使われるようになった変遷を時系列に見ることができる展示会です。

このプルシアンブルーが葛飾北斎の「富嶽三十六景」に使用されて以来、日本の青になっていく過程が良くわかります。

浮世絵の平面的な表現に、空の色としてプルシアンブルーでグラデーションをつけ奥行きを表現できるようになったことは画期的なことでした。


富嶽三十六景の「凱風快晴」の空の色はそのグラデーションをはっきりと示しています。

同じ青でも、材料の違いで色々な青があることが良くわかる展示会です。
円山応挙の「富士・美穂の松原図」や葛飾北斎や「富嶽三十六景」をはじめとして、147点が展示されています。


その3 ティーラウンジ エトワールでくつろぐ

2階の左奥に「エトワール」があります。

お奨めは、ティーセット(チョコレートケーキ)です。
砂時計がついていていますので、4分経過したらウエッジウッドのカップにたっぷりとティーを注ぎましょう。

ストレートで飲むのもよし、
ミルクティーにするのもよし、
たっぷりと3杯は楽しむことができます。

ヴィバルディの音楽を聴きながら、ティーとチョコレートケーキいいですね。
私にとってはたいへん贅沢な時を過ごすことができました。

その4 学習室で学ぶ

エトワールの手前にこじんまりとした「 図書館」があります。
神戸や東西交流や南蛮美術に関する本等約5400冊があります。
じっくり本を読むにはいい場所です。



2階の奥に「世界地図のステンドグラス」がありました。




美しい青でしたので、ここに写真で紹介します。

●アクセス
三宮駅(JR・阪急・阪神)ともに海に向かって京町筋を徒歩約10分。

合掌 山さん

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